一人前になるまでは我慢・忍耐力が

一見花形職業の象徴でもあるような美容師の仕事ですが、一人前になるためには、かなりの我慢・忍耐力が必要となります。 まず美容師になるためには、昼間部か夜間部の美容専門学校、若しくは通信制の美容専門学校を卒業しなければいけません。3つの学校のどれかを修了する事で、国家試験の受験資格を得ることができ、この試験に合格すると免許の交付を受けられます。 就職先は、ヘアメイク事務所やウエディング企業など様々な分野がありますが、一番人気が高いのは美容室への就職です。多くの人がカリスマと呼ばれる自分を想像し、いつか自分の美容室を持てるようになりたいと、夢を膨らませながら第一歩を歩み出します。 しかし現実はそれほど甘くありません。 就職してから数年間はアシスタントとして働きます。勤務時間中は、お客さんのシャンプーや散らかった髪の毛の掃除、先輩スタイリストのお手伝いがメインとなります。 労働時間は平均すると1日10時間以上、休憩時間もほとんどなく、ずっと立ちっぱなしの重労働です。その上給料も少ないとあれば、夢と現実のギャップに少なからずショックを受ける人がほとんどです。 また、一日に何度も行わなければならないシャンプーや、カラーやパーマの手伝いにより、多くの人が激しい手荒れに悩まされます。薬液から手を防御するために、ゴム手袋を使用する事も出来ますが、指が動かしづらいという難点があり、いろんな技術を取得したい新人にとっては、手荒れの事を気にしていては正しい技術を身に着ける事が出来ないのです。 さらに、美容室では、先輩が求めるスピードについて行けなかったり、ちょっとしたミスでも容赦なく怒鳴られる事もあります。時には理不尽に感じる事があっても、上下関係がハッキリしている職場のため、一番下の立場の人間が常に謝る事になります。 同じ職場で働く先輩だけではなく、お客さんからもクレームがでる事もあります。技術力を不安視されて、露骨に担当を下ろされてしまう事もあります。 接客の難しさと美容室での人間関係に悩み、志半ばで夢を諦めてしまう人も少なくありません。 しかしこの辛い下積み時代を過ごす事で、忍耐力が鍛えられ、自分が上の立場になった時に後輩を思いやれる心やゆとりも持てるのです。 美容師は技術力も大事ですが、人間性も磨き上げる事で、さらに美容師としての価値が高まるのです。

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